第二章 俗に言う、前途多難かよ!

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状況を整理しよう… この状況を作り出したのは、ごくごく平凡(へいぼん)で簡単なものだった うん、大丈夫だね 全寮制であるゲフェン学園は例外なく、生徒全員が寮にはいる 寮と言っても敷地内にある、いくつあるんだと思う城だ 一部屋に二人組が入る事になっている 何故、個室ではないのかは置いといて… うん、普通だね しかし二人ずつになると、奇数であれば一人余ってしまうのは当然 今回は俺だったというだけの話だ 問題はここからだよねぇ 普通は奇数となった生徒は二人部屋を一人に与えられるが、寮内の部屋はすでに満室となっていた 否、あるにはある だが、そこは寮内でも役員や委員会の重役しか入れない規則になっている 結果、部屋はないという事になる うんうん 幸いな事に上の学年に一人だけ部屋を与えられていたので、その上の学年と相部屋をさせてもらう事になった その相部屋の相手が目の前で喚いている黒マリモである ………………いや、何でだ? 「なぁなぁ!無視すんなよ!無視するのはいけないんだぞ!」 紫「………………」 部屋に来る前、相部屋となる相手に友好的であろうとした 俺だってわざわざ波風を立てたい訳じゃない むしろ今回は視察という特殊な状況では平穏な環境が一番いいだろう しかし目の前の人物は出会い頭から、その気を一気に削ぎ落としていった 某調査兵団の兵長様の如くだったわぁ 削がれた巨人ってこんな気持ちなのかな? なわけないかWWW
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