第二章 俗に言う、前途多難かよ!

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紫「マズイなぁ」 荷ほどきをクロスケ君達に任せ、独り言をもらす ハッキリ言うと、予想外だった いつもなら気付く俺が気付けなかった程に視察という初めての試みに集中していたせいもあるだろう 男子校、それは男のみの禁断なる花園… それは腐の宝庫であり、腐った者にとっては楽園… それがまさかっ…王道転校生だったなんて…! 紫「チッ…別の学校を視察すればよかった まさか、ゲフェン学園の事件はアレが原因じゃないよね…?」 そうなったらカミューを恨みたい 恨まないけどWWW この部屋に入って何度目かの溜め息を吐き出す そして頭の中で王道転校生についての情報を引っ張り出した 邪推(じゃすい)は後回しだ とにかく視察を終えるまで接触を避けよう そう思った直後、リビングである部屋とつながるドアが壊れんばかりに叩かれて肩が跳ねた 紫「と、いう事で逃げてきた」 『なるほど、最悪(だ)(です)』 あの後、強引に部屋に侵入してきた王道転校生こと王道君からの夕食の誘いを断り、ベリー達の所に駆け込んだ もちろん追いかけてきた王道君を撒いて来た 下手をすればハリセンで叩いた上に説教をしそうだから、だ 駆け込んだ先である部屋はベリーとジュナリスが同室だったせいで、何事か、と驚きのあまり他の使い魔達まで来てしまい、一時騒ぎにまで発展してしまった 俺が相部屋の相手についてつらつらと説明すると、その場の全員が渋い顔をした うんうん、そういう顔したくなるよね!
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