第二章 俗に言う、前途多難かよ!

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紫「精々(せいぜい)、俺と彼の視界に入らないようにするなら、勘弁してあげるけど?」 「ちっくしょ!」 男達の一人が俺に向かって来る 腕を振り上げる動作からして身構え、攻撃の軌道を読んでかわした これにより入り口から離れる 紫「根性は認めてあげよう ただし…相手が悪かったね」 笑みを消すと同時に殺気を溢れさせ、三人にぶつけた 「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「化け物だ!」 すると、どうだろう さっきの勢いはどこへやら、悲鳴を上げて倉庫から出て行ってしまった 紫「え?逃亡?マジで?」 置いて行かれた俺は呆然と彼等の背中を見ていた 倉庫の周囲に生い茂る森の中へその姿が消えると、殺気をしまって頭をかく ちなみに長い後ろ髪は、今は出しているので、サラサラとした感触がある 根暗なシエンの時は制服の中に隠していた 紫「根性もないのにレイプなんて最低行為を思い付くなんて…とことん思考底辺だね まぁ、あれだけ怯えてたら視界に入らないだろうね」 逃亡直前に見た顔は引き吊り、顔色も青を通り越して白くなっていた あれなら、少なくても俺と被害者の前には顔を出さないかな さて、と…ここからが難しいんだよね 再び倉庫内を見れば、小柄な少年が床に転がったままだった
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