第二章 俗に言う、前途多難かよ!

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ト「あ、え?…えぇと…聞、かない、の?」 白「聞いて欲しいの?」 ト「っ……」 トルミの問いに対して白夜が問いで返すと、彼の言葉がつまった 眉を寄せ、視線を床に向けて拳を握る姿は今にも泣いてしまいそうだ 白夜の隣に陽炎が座り、トルミの色素が薄い緑色をした瞳と合わせた 陽「我々はお主を傷付けたいのではない、お主が話す事で何かしら克服出来るならば聞こう しかし今のお主に、その思いはないじゃろう、我はそう思う 事情を話せねばならぬ状況なら仕方ないが、我等にその必要はない 故に聞かぬ」 白「それに紫苑なら大体の事は分かってるだろうから話さなくていいと思うよ」 ト「そ、そうなの…?」 こちらを見たトルミに頷いて答える 紫「大方、昨日の内に呼び出されて行ったんだろうなぁ、とは思ってるよ 詳しい事は聞かないと分かんないけどね」 ハハッと軽く笑う もちろん経緯の大体が分かるのは、俺が腐女子だからだ 早朝に呼び出せたのは、昨日の内に伝言か手紙を経由したから 呼び出せる人間も同学年か上の学年 襲った三人は学生服だったから、これは確実 後は…トルミ自身に脅迫されるような事情があるか、だけれど… 紫「呼び出された時に脅された、とかじゃないんでしょ?」 ト「う、うん いきなり襲わ、れて…」 紫「うん、もう考えてる事を止めていいよ それ以上、考えちゃダメ」 「う、ん」 トルミがたどたどしくなったのを察知して思考を止めさせた 下手に考えさせたらまたフラッシュバックし、過呼吸に陥(おちい)ってしまう 脅迫ネタがない、か 確実に悪いのは襲った三人だね! トルミに近付いたら粛清しよう!(黒^□^)
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