第二章 俗に言う、前途多難かよ!

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ベ「話を戻しましょう トルミさん 何故、誰も助けに来なかったのですか?」 ト「さっきも思ったんだけど…何も知らないの?」 ベリーにより話の軌道修正がされ、トルミも首を傾げて問うてくる それを笑顔で返した 紫「んー?何を知ってるか、教えてくれるかな?」 ト「あ、う…はぃ」 フローズンから脅すなよ、と言われたが、脅していない 催促である トルミがポツリポツリと話し出した数分後、俺は顔を盛大にしかめる 傍にいるベリーも額に手をあてて天井を見ていた フ「ん…だよ、それ…」 陽「それは…真(まこと)か?」 ト「本当だよ…」 白「ひどい、ね」 ジュ「……」 トルミが話してくれた内容は、俺が思っていたよりはるかにひどい状況だった 小柄からして同学年だと思い込んでいたトルミは、実は高等部二年だった 正直、驚いた だがその分、学園内の状況は俺達より熟知していた つか…これはひど過ぎしょ… トルミが覚えている限りでは、今の学園内の状況はある季節外れの転校生により始まったらしい 真っ黒なアフロヘアーに明らかに伊達眼鏡をしている転校生は生徒から気味悪がられ、誰も近付かなかった しかし娯楽が少ない学園では良くも悪くも噂に引き寄せられるもので、生徒会が呼び寄せられてしまった たかが一生徒の噂でわざわざ出向いてくんなっつの! 暇か! 生徒会と転校生の間に何があったか分からないが、転校生は生徒会に入り込んでしまった 同時に生徒会が仕事をしなくなってしまい、生徒達からは不満が飛び出すのは当然だろう
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