第三章:9月22日

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たかが高校生三人に、良い解決策が出てくることもない。 残機だという確証もないままに、途方に暮れる。 そして、時間は残酷に過ぎ去ってしまう。 授業開始のチャイムが鳴った。美優は考えておくね――。と言い自分の席に戻って、春人は僕の隣の席に座る。春人は春人なりに、僕のことを考えてくれているようだ。嬉しくもあるけど、今はそれどころじゃない。 その日の授業はいつも以上に頭に入ってこない。それくらいメールが気になって仕方がなく。静かな授業中の教室で、そわそわする僕を何度も教師は叱りつけた。けれども、僕からすれば今はそれどころじゃない。むしろ、早退して家に閉じこもっていた方が安全なんじゃないかとすら、衝動的に思えて仕方がない。それくらいにメールが来るのが怖く。メールを開いた時の無機質な数字が怖い。そう考えながら昼食も喉が通らずに一日を終えてしまった。 しかし結果としては、僕自身が自分の行動を気にしていたせいかメールが来ることはなく。遊ぶ約束ついでに、帰ろうと三人で話したが、優美は部活が休めないため無理だった。そして、春人が僕を護るように周囲に目を光らせてくれていた。「家に行くよ」と、春人に言われたが、余り心配をかけたくない僕は、断った。 「日にちのカウントダウンの方が現実的だよ」 春人は静かな声で僕を安心させるように、言って安心させてくれようとするのが印象的だった。
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