最終話

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かみさまは、さいごにのこった 血(ち)にもみえるそのジュースをさしだして、 『ミユちゃんがおばあちゃんになってもしなないジュースなんだよ』 と、 とてもこわいかおをしていました。 おばあちゃんになってもしなないなんて、 それはてんばつでもなんでもないじゃない? ミユちゃんは、 まようことなく赤(あか)いジュースをえらびました。 海(うみ)のかみさまは、 『このばつはまほうじゃないからね、 いちどえらぶともどれないんだよ?』 まだこわいかおをしたまま、 ミユちゃんにほんとうに赤いジュースでいいのかたずねました。 『はい』 こわれたがっきより、 びょうきをもったかより、 ながいきするほうがいいにきまってる。 ミユちゃんは、 赤いジュースをごくごくとのみました。 とてもあまいあじでした。 いってきのこらずのみほしてしまいました。
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