最終話

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ミユちゃんが しわしわになった目(め)もとから、ホロホロとなみだをながすと、 それは暗(くら)やみのなかでもわかるほど、 はっきりと赤(あか)い色(いろ)をしていました。 ケンタくんが、とてもおどろいています。 「その赤いなみだは、ほんとうのばつがわかった時(とき)にながれるんだよ」 ただ、うなずいていただけのかみさまは、 ミユちゃんの赤いなみだをふきとり、 そして、 ふたつのジュースを目の前(まえ)にさしだしました。 こどものころ見たのとおなじ、 みどりいろのジュースと、 むらさきいろのジュースでした。
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