第1章

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「本日はおめでとうございます。」 今日は大学の友人の結婚式。 夏実のことから人と深くつき合わなくなっていたけど結婚式に呼んでもらえた。 ふくさから祝儀袋を取り出し受付の女性へと渡す。 「こちらに住所とお名前をお願いします。」 私が住所と名前を書いていた時受付の女性が言った。 「……優花?」 顔を思わず上げる。 「……夏実?」 もうチャンスはないと思っていた。 チャンスはそう何度も訪れてはくれないと。 でも私にもまだあるのかもしれない。 後悔を消すために素直になれるチャンスが。 未来を変えられるかもしれない今が。
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