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☆
出席番号順に座ったクラスの席。
俺の隣は先生が来るまであいていた。
まさか本当に?
担任も深海だったし。
「転校生を紹介する。成川潤くんだ」
げっ。
まじだった。
「成川くんは、ご両親の都合でこの街に来た。みんな仲良くしてやってくれ」
へぇ。
そんなことは書いてなかったな。
「席は中村の隣な」
やっぱり俺の隣か。
俺の名前は、中村敦哉。みんなには、あっちゃんと呼ばれている。
「よろしくー」
一応声をかけてみた。
「よろしく」
へぇ。普通に答えてくれる感じね。
始業式を終えて、学校は午前中でおしまい。
「あっちゃんお昼食べいこー」
「あぁ。いいけど。成川くんもどお?」
隣の席だから、一応声をかけてみた。
「あー俺は…」
「遠慮すんなって。街案内するよ。なっ!」
断りたい感満載の成川くんだったけど、浩太が無理矢理誘っている。
「あーじゃあ少しなら」
おぉ。案外良い奴?
でも、この次の日から3日間。成川くんは学校へ来なかった。
「まさか俺たちのせいじゃないよ…な」
なんて浩太は心配してたけど…まさかそんなことはないだろ?
でも転校してきていきなり休みって…
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