これは10年後の俺からのメールです

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☆ 四日目。 その週の最終日。 成川くんは学校へ来た。 「おはよ」 「おはよ」 んー。普通に挨拶できるじゃん。 「いきなり3日も休んだね」 「あー。まぁ…さぼり?」 はい? 「あーさぼりね」 さぼりってなんだよ。 簡単にサボるような奴なのか。 「えー。なりくんサボりだったのぉ?心配したのにぃ」 これは咲良(サラ)。 成川君を気に入ったらしい。 「あーうん」 「もうサボりなしだよぉ。寂しいもん」 「あーうん」 あーこっちは気にもしてない感じだ。 やっぱり気にしすぎなのかな。 普通だもんなこいつ。 昨日の夜に来たあの未来の俺メールに書いてあったんだ。 『明日成川くんが学校にくるから、普通に。』 って。 いたって普通だし。 あれはなんだったんだ?やっぱいたずら? なんだか振り回されてるのがばからしくなってきた。 なんで俺宛なのか。 俺なのか。 こんな手の込んだいたずら… まだそう思っていた。 このときは… でも昼休みに来たメールで、まさか…と思った事が起きた。 『5時間目 彼は倒れる。付き添ってやってくれ。そばにいてやって』 は?倒れる? なんだそれ。 って。 なのに。 本当に倒れた。 先生に指名されて、立ち上がったらそのままグラッとバタン。 床に倒れた成川は苦しそうで、すぐに保健の先生が呼ばれ、保健室へ移すことに。 幸い歩けたから、俺が抱えて行くことにした。 メールの通りに倒れて…そこには付き添ってやってって書いてあったし。もうこれは真実と信じるしかないって状況だし。 俺だけの秘密にしておくには、かなり重い。 重いけど、こんなこと誰にも言えない。 「大丈夫か?成川」 「わりっ」 「少し寝ろ」 そんなことしか言えない俺。 「中村君悪いんだけど、ちょっと付き添っててくれる?校医の先生に連絡してくるから」 「わかりました」 保健の水島先生は、そう言って保健室を出て行った。 これで、メールの通りそばに居てやれる。 ある意味ラッキーだ。 でも俺、そばに居るだけでいいんだよ…な。 なにかしなくちゃいけないとか、ないのかよ。 メールを見ても、反応はなくて… ただそばにいてやることしか出来なかった。
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