闇夜

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 静かな暗闇の中  小さなうめき声が聞こえる。 「うっっ・・・  そうか、あいつらなのか  死んでなるものか・・・  生きて、復習を  必ず・・・」  今まで口にしなかった、食べ物を ゆっくり口に入れ、冷えたスープを 飲み干す。  『死んでなるものか・・・』  とてもおいしいとは、いえないものだった。 しかし、久しぶりに食事をとったからか、眠気が やってきて、ここに来てから初めて、ぐっすりと 休むことが出来た。  小さな鉄格子のむこうから 朝日が眩しく中を照らし出す。  ガチャン  昨日と同じ男がやってきた。 「おはようございます。  お返事を聞きに来ました」 「死んだ理由は教えてくれるのか?」 「えぇ、いいですよ  教えて差し上げますよ」 「それなら、その仕事は引き受けよう」 「そうですか!これから、あなたの住む場所に  行ってから詳しいお話をしましょうか」   「えっ!ここに住まないのか」 「では、私の後について来て下さい」  男の後について行く。  小さな家が目の前にある。 『ここにすむのだろうか?』  
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