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なんだ?なんだ?
俺たちを閉じ込めていたと思われる部屋の扉が開いた!!
そして現れたのは……でっぷりと太った、怖そうな海賊だった!!
その怖そうな海賊が現れた瞬間、部屋にいた者は皆、目を伏せる。
その行動が物語っている。奴が俺たちをさらってきて、奴隷として売りさばこうとしているブルグンなのだろう。
「誰だーっ!?俺を倒すと言ったのは!?ぶっ殺してやる!!」
ブルグンはズカズカと部屋の中に入ってくる。部屋にいた男達は慌てて道を開けた。
「誰だっー!出てこいっっ!!」
ブルグンはかなり激怒しているようだ!!ゲームの中の作り事と分かっている俺でもビビってしまう!!
「お前かっー!?」
ブルグンは近くにいた奴隷予備軍の男の胸ぐらを掴み片手で持ち上げる!!なんという怪力だ!!
「ちがっ、ち、ち……」
胸ぐらをつかまれた男はガタガタと震えながら言う。
「あぁっ!!」
ブルグンは逆の手に少し短めの剣を構えて凄んだ!!
今にも手に持った剣で吊り上げた男の首を突き刺しそうだ!!
「待てっ!!」
俺は……これはゲームの中だ。これはゲームの中だ。恐れることは無いと、何度も心の中でお念仏のように繰り返しながら言った。
「なんだぁっ!?小僧!!」
「お、俺です……言ったのは俺……かな?」
「なんだとぅっ!?」
ブルグンは釣り上げた男を後ろに投げ飛ばして、こちらに近づいてくる!!
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