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ブルグンの攻撃で吹っ飛ばされたのではないのか?
「ベ、ベルンさん?だ、大丈夫ですか?」
ベルンの仲間の一人が心配そうに声を掛けた。
「自分で跳んだんだ」
ベルンは少し怒った顔で言う。そして仲間にみっともない所でも見られたと思ったのか、少し恥ずかしそうである。
そうか!?そういうことか!!とてもブルグンの怪力をあの細い剣で受け止める事は出来ない。だから、デブッチョの攻撃をレイピアで受けた瞬間に、同じ方向に身体ごと飛んでブルグンの攻撃の威力を殺したのか!!
「卑怯者っ!!」
ベルンはブルグンを怒りの形相と思われる表情で睨みつける!!
くそっ!アイドルは何をやってもかっこいい。
本人はもの凄い形相で睨んでいるつもりなのだろうが、いかんせん、顔が可愛すぎる!!
怒った顔がキュート過ぎる!!こんなん、美少年好きな女共が見た日には、むしゃぶり付きたくなるに違いない……
なんだ!?これは!!このタイミングで緊張感に欠ける!!
今まで、変なところでリアルを追求しておいて、ここに来て美少年好きな女共に尻尾を振るとは最低なクソゲーだな!!
エンターテイメントをなんと心得る!!と怒鳴りつけてやりたい!!
「許さないぞ!この卑怯者!!」
死ね!死ね!死ね!
俺は急にこのアイドル顔が嫌いになった!!
「卑怯者だと!?殺し合いに卑怯もクソもあるかぁ!!」
ブルグンがベルンに言う。
「なんだとぉ!!」
「正々堂々が正しいと思えるなら!!それはお前が世の中を何も知らないと言っているのと同じ事だ!!」
ブルグンは吠える!!
素晴らしいぞ!!デブッチョ!!俺は逆にお前ぐらいにひねくれてる奴の方が好きだぞ!!
「くっそー!!もう許さないぞ!!」
くそっ!!言い方まで可愛い!!
いったい、この【海賊GAME】は何を目指しているゲームなんだ!?
んっ?あいつっ!?
真っ直ぐにブルグンに突っ込んで行きやがった!!
頭に血が上り過ぎだ!!ブルグンの怪力で殺されやがれ!!
「馬鹿め!!死ね!!」
ブルグンが大上段に構えたカトラスをベルン目掛けて振り下ろす!!
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