第1章 ただ面白いだけのゲーム

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「ふぁーぁ、眠いなぁ~。もうそろそろ寝るかな」 ベッドで寝転びながら、スマホでネットサーフィンをしていた俺は豪快に欠伸をしながら言う。 特に趣味の無い俺は、暇な時間はスマホでネットサーフィンをするのが日課だった。ネットサーフィンと言っても、意味も内容も無い赤の他人のブログを読む程度だ。 高校生だというのに考えることと言えば、最近のブログはやたらと広告をはる人が多くていけないとか、そんなどうでもいい悩みしか持ち合わせていない。 ブログに表示されている広告など正直読んでいて邪魔なだけである。 ブログを読んだ人が広告をクリックして何かを買うと、ブログを書いた人にお金が入るようだが、広告に興味が無い人には、これがうっとうしくてならない。 関係の無い話だが、貼ってある広告も、どこかで俺の事を見ているんじゃ無いだろうか?と思えるほど今の自分の興味に関連のある広告が表示されて気持ちが悪い。 前に、スポーツウォッチが欲しくて、少しCASIOのスポーツウォッチについて価格を調べたことがあった。 すると、それからはどんなサイトを見ても、どんなブログを読んでも表示される広告がCASIOのスポーツウォッチなのには驚いた。 どういう仕組みなんだろうか?俺がどんなサイトを見たかを、どこかで見張るシステムのようなものがあるのか? それからは、たまにしか見ないがエロいサイトを見るのにも気がひけるようになってしまった。 「うんっ?なんだ?」 俺が眠る為にスマホのブラウザを閉じようとしたところで妙な広告に目が止まった。 ________________ 【海賊GAME】 「無料(ゲーム内課金有)」 『ゲームバランス最悪!!ただ面白いだけのどうしようもないゲーム!!』 《今ならゲーム内通貨1,000ピース・オブ・エイトをプレゼント》  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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