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いつも選ぶのには大して時間はかからない。
直感、というか、向こうから手招きをされ、俺はただただその手招きに従っているだけだ。
だから失敗したことはない。
面白い程に全てが上手くいく。
町も人も眠りにつき、静かな孤独の中を今日も俺は歩く。
一軒一軒の声を聴きながら。
ふと一軒の家の前で足が止まった。
その家は大きめだったが、他の家とは異なり俺を手招きしてくれている。
頑丈にできているであろう冷たい扉にそっと耳を押し当てる。
静寂だけが返ってきた。
やっぱりか。
今日の獲物が決まった。
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