第1章

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俺は近くの宝くじ売り場に行く、何か知らんけど長蛇の列だ。 申し込みカードに、教えられた順番通りに数字の脇の〇を塗りつぶし、列の最後尾に並ぶ。 順番を待つ俺の耳に、俺の方を見てクスクス笑い、連れに小声で話している声が聞こえた。 「あの人、数字の順番間違えているの、未来の自分に当たり番号教えて貰っている筈なのに、馬鹿だね」 この長蛇の列はそれが原因かと思いながら、数字を直す事も無く、ロト14を1枚購入して家に帰る。 それでだ、結論を言おう。 俺は億万長者になった、金額は秘密だけどね。 それに対し1等の番号を間違わずに買った奴らは、1枚につき購入金額の10000分の1、1円の配当金しか受け取れなかった。 俺の買った番号と並びは、2等の当選番号で、俺と同じ考えで買った奴は、少数派だったのさ。 ロトくじっていうのは、1等、2等、3等~、の等ごとに金が割り振られるから、購入者が少なければ少ない程、1人あたりの当選金額が増えるのさ、1等の当選金額は400兆円を超えていたけど、売られた枚数が400兆枚以上では、配当金は1円にしかならないわな。 ハハハハ、あ、そうだ、1年前の俺にメールしなくちゃ。
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