新しい帝国主義

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ロシアの傍若無人な振る舞いがひどくなりヨーロッパ各国の米国への援軍要請がとうとう秘密裡にできなくなって来た。フランスで大規模テロが起きて非常事態宣言が発令されてもまだ米国は動かないように見える。 (テロのパトロンは、ロシアだとハッキリしているのだが。)実際は金融封鎖をしたり原油価格上昇を抑えたりして経済金融兵糧攻めといったような手法でとっくの昔に攻撃をロシアに米国からしていた。むしろ米国からの経済金融兵糧攻めがかなりロシアにダメージを与えていたのでロシアは切羽詰まって軍事行動に出始めたと言ったほうがいいだろう。ロシアの生命線の一つは原油価格の上昇だから中東で空爆を激化させればその混乱が原油価格を押し上げると考えたようだ。しかし、そうならない。原油の価格支配では中東から米国に移っているためだ。米国企業が原油を増産し続ければ他国も追随するので原油価格が暴騰することはもうない。もう一つのロシアの生命線である天然ガスも同じことが言える。既に米国がその価格決定権を握っている。米国には生産地と巨大先物取引市場があるからだ。
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