【ぼっちと吸血鬼】2

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「おはよう」 「ん、おはよ」 「挨拶くらいはしてくれるのね。正直意外に思っているわ」 「いや、友達、なら挨拶くらいはした方が良いんじゃないかなって」 「……そう」 「嬉しそうじゃん」 「気のせいよ」 「其れでどうすんのさ」 「何がよ」 「え、いや、クラスのアイドル計画(笑)」 「何よかっこわらいって」 「アイドル(笑)」 「……まあ、取り敢えず昨日貴方が言った方法で良いんじゃないかしら」 「俺さん昨日なんて言ったっけ」 「ほら、クラスの全員の仲を取り持てばって奴」 「……ああ。それね」 「まさか忘れてたのかしら」 「いや、だって冗談だと思ってたから」 「……まあ良いわ。それで誰から手を出していきましょうか」 「手を出して行くって言い方なんか破廉恥すね」 「誰から手を付けて行く……これも駄目ね」 「じゃあ誰から唾付けてこうか」 「其れが一番ダメな気がするわ」 「誰から……」 「其れはもう良いわよ。此処は無難に委員長とか?」 「まあ、良いけども」 「何か言いたげね」 「委員長と誰の仲を取り持つのさ」 「……不良君とか」 「このクラスにいんの?」 「……いないわね。じゃあ、ぼっちの子とか」 「俺」 「……委員長はやめときましょう」 「なんすか?今何か明らかな作為を感じたんだけども」 「気のせいよ」 「いや、気のせいも何も自分で今あからさまに……」 「気のせいよ」 「……はい」 「じゃあ、そうね……」 「……思ったんだけどさ」 「なによ」 「このクラスって中の取り持ちする程別に荒れてなくね?」 「……」 「いや、今気付いた!みたいな顔されても困るんだけど。いや、この案出したの俺さんだけど採用したのはあーちゃんだし」 「……次の案を考えましょう」 「案外メンタル強いな!」
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