2236人が本棚に入れています
本棚に追加
私の背後の扉が完全に閉まり切ったのを確認すると、彼女の態度は豹変した。
「あ~……ダ、ルッ……」
フカフカのチェアに深くもたれ掛かり、長い足を組み替えた。
凛とした雰囲気はどこへやら
口端をピクピク揺らしながら、視線はコーヒーメーカーを凝視していた。
「あ……、コーヒー飲みます……?」
「勿論よ」
「はい……」
これが麗先生のやり方なのか、それとも私個人にだけなのかはわからない。
治療方はそれぞれと言っていた。
もしかしたら、病院というイメージを払拭する為の計らい……なのかな?
最初のコメントを投稿しよう!