眠り続けていた過去

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「______・・・で?その手紙にはなんて書いてあったの??」 ヒナが首をかしげる。 「うん、それがね、読めなかったんだよね。手紙。」 「はぁー?! なんで?」 「うーん… なんでかなぁ。 多分忘れてたんじゃないかな。… 」 「でも、そんなにいつも一緒にいたくせに、そんなことしか思い出ないんだね。笑うわ、ほんとに。」 「だってさ、リュウがわたしに何かくれるなんてそれがはじめてだったんだもん。」 「ふーん、 それにしてもさ、その安西がソラに渡した手紙には、何が書いてあったんだろうね?」 「わかんない、今も部屋探せばどっかにあるかなぁ、わー、なんか気になってきちゃった!」 ウキウキ気分で思わず笑みがこぼれたわたしを見て ヒナは 「やっぱさ、おもうんだけど、安西の話してる時のあんたが1番幸せそうだよ。」 そう言って優しく微笑んだ。
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