眠り続けていた過去

3/6
前へ
/12ページ
次へ
_____「よいしょっと。」 家に帰ると、今にも壊れそうなダンボールの箱を抱え、わたしは手紙探しを開始していた。 「ソラ、そんな箱引っ張り出してどうするの?」 「あ!お母さん帰ってたんだ! ちょっとね。 大丈夫、すぐ終わりそうだから。」 昔の思い出のものは全部この段ボールに収納されていた。 「終わったらちゃんと片付けといてよ~。」 そう言いながらお母さんは1階へと降りて行った。 さてと。 やっぱり、改めて思い出すと気になる。 リュウはわたしにどんな言葉を残してくれたんだろう。。。 キュッ… 古びた段ボールのふたを左右に開く。 懐かしい香りとともに、部屋の時計の音が時の流れを感じさせた。 カチカチカチカチ…
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加