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「“決め台詞”……覚えているか?」
「もちろんだ」
人の地と、人ならざるものが巣くう地との狭間。
そこで一つの戦いが終わりを迎えようとしていた。
「「ジャックポット」」
その声と共に、対照的な赤と青のコートを着た2人が腕をクロスさせ、それぞれ黒と白銀の銃を相対する敵に向かって撃つ。
魔力の込められた2発の弾丸が当たると、人を超えた力を得ようとして失敗した『それ』は苦悶の声を上げて消滅した。
その光景を見ると、銀の髪を後ろに撫で付けて青いコートを着た男――バージルが、黒い銃を本来の持ち主である赤いコートを着た男――ダンテに投げ返す。
銃を受け取ると、ダンテは自分が持っていた白銀の銃と共にホルスターに納めた。
彼が敵のいた所に視線を移すと、そこには一振りの剣と二つのアミュレットが浮いていたが突然糸が切れたかの様に落下した。
その真下には魔界への入口が開いており、剣とアミュレットはそこへ吸い込まれる様に落ちていく。
落ちていくそれを手に入れようと、いち早く動いたバージルを追いかけてダンテも走り出す。
そして2人がそれぞれのアミュレットを手にした瞬間、目の前に強い光が発せられ、彼らの姿を掻き消した……
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