ある昼下がりの日曜日

はじめまして、さようなら。

世の中うまくはいかない。

こんな晴れた日曜日のお昼すぎの今だって
気分は良好なのに、壁に張り付いたこの小さな蜘蛛の除去をどうしようか、
だなんて考えるし、誰に頼もうったって虫嫌い一家の私の家には
蜘蛛処理係は私しかいない。

今日は大学の講義もない。

バイトは夜からだし、
平生寝不足の私にとってこの日曜日の昼というのは
最高に気分がいいものだ。

こんな平々凡々の私の暮らし。

どこにでもいる女子大生。

この４月に大学に入学してから早８ヶ月弱。
本当はもっと都会の方の大学がよかったがセンターで滑って
泣く泣く地元の大学を選んだ。

昔からどうにもツメが甘いのが私の弱点。

しかし、
天気はいいといってもこんな１１月の下旬には少々冷え込む陽気である。

『ふぁ、』

おっと失礼。

どうも寝足りていないらしい。

気分はもうショッピングにでも繰り出そうか、
なぞと心の中で一応女子大生ぽいような予定を繰り広げていたが
足は独りでに自室へ向かっている。

この計画はそうそうに断念となりそうである。

計画が計画で終わるのが、私の唯一悪い癖だ。