第1章

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ある日の朝 8月13日。 学生の僕にとっては夏休みである カーテンの隙間からは光が入り込み 窓の外からは蝉の五月蝿い声がする 自然と脳が目覚めたのか蝉の声が頭に鳴り響く 瞼を綴じているにも関わらず、光を感じる しかし、今日は予定がない 起きる必要がない為か、身体を反転させ再び眠りにつこうとする 眠りにつこうとする と、いうことは、その行為に走ったがその行為が取れなかったということだ 何故なら。。 「~♪~~♪」 携帯の音がそれを遮ったのだ 瞼をそっと開き、それを視界に入れる ぼやけた脳で認識する あれは僕の携帯で僕に誰かがメールをした 用があるならいっそ電話をすればいい 急でないなら後でもいいと見ない人がいるかもしれないのだから ちっ、誰だか知らないけど 僕の睡眠を邪魔しやがって。。 声には出さないものの、心で思った 脳内に響くその声の持ち主は僕だった 一人で話をすればそれは悲しい独り言なのだから 声にする必要はなかったのだ 右手を伸ばし携帯を掴む 視界に入るとこへと引き寄せる それがそうであるべきのように 今時LINEではなくメールというのも珍しいものだ どうせ、メルマガとか迷惑メールとか そういった僕にとっては興味のないものだと思いつつもそれを開く しかし、違った 予想と違った いつもと違った 見知らぬアドレスに見覚えがある タイトルには訳のわからない文字列 未来の僕より 馬鹿馬鹿しい 何が未来だ あるはずがない しかし、指は本文を開く そうしなければならないように 写し出されたのは一枚の画像
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