第1章

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お前も他の女と同じなのか。 腰からずり上がった上着やシャツをかいくぐって乳房を掴んだ。 しっかりと手の平を押し返す膨らみは、少女の頃より大人の女に成長した証しを帯びる。こりこりと固くなった乳首は刺激を受け、さらに固さを増す。 ここも――もう私だけのものではなくなっている! 立ち上がった乳首を指先で潰すように力を入れて摘んだ。彼女は泣いているように呻く。 痛いはずはないだろう!! 今では露わになった乳房を、見せつけるようにこね回した。 形の良い、豊かな膨らみが、淫らに醜悪に歪む。 良い眺めだ。 嫌だと言いながら、股を散々濡らして男のものになるといい! 両足を高くかかげ上げ、広げさせた時、彼女は叫んだ。 「好きにするといいわ!」 凜とした声は、慎の鼓膜に、心に響く。 「男はいつも奪うだけだわ、どうして……無理矢理開こうとするの、どうしてなの!」 そして吠えるように悲鳴を上げる、あー、と長く。 「大嫌いだ、男はみんな大嫌い! 慎さんも、あの男も、兄さんたちも――大嫌い!」 兄? 慎ははっとする。 彼の前に立った三郎の顔が目の前に浮かぶ。彼は訳知り顔で嫌らしく笑っていなかったか? まさか! 実の兄だぞ! 「もう好きにすればいい、許せないのでしょ? 好きになさいよ!」 両手で顔を覆って、茉莉花は泣いた。大嫌いだ、と。しくしくと、まるでベソをかく幼女のようだった。 必ず帰ってきて。 そう言って泣く彼女を置いて私は入院した。その彼女を――今まで放置したのは、私の方だったのか? 慎の内に吹き荒れた暴力的な風も何もかもが萎えていく。
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