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お前も他の女と同じなのか。
腰からずり上がった上着やシャツをかいくぐって乳房を掴んだ。
しっかりと手の平を押し返す膨らみは、少女の頃より大人の女に成長した証しを帯びる。こりこりと固くなった乳首は刺激を受け、さらに固さを増す。
ここも――もう私だけのものではなくなっている!
立ち上がった乳首を指先で潰すように力を入れて摘んだ。彼女は泣いているように呻く。
痛いはずはないだろう!!
今では露わになった乳房を、見せつけるようにこね回した。
形の良い、豊かな膨らみが、淫らに醜悪に歪む。
良い眺めだ。
嫌だと言いながら、股を散々濡らして男のものになるといい!
両足を高くかかげ上げ、広げさせた時、彼女は叫んだ。
「好きにするといいわ!」
凜とした声は、慎の鼓膜に、心に響く。
「男はいつも奪うだけだわ、どうして……無理矢理開こうとするの、どうしてなの!」
そして吠えるように悲鳴を上げる、あー、と長く。
「大嫌いだ、男はみんな大嫌い! 慎さんも、あの男も、兄さんたちも――大嫌い!」
兄?
慎ははっとする。
彼の前に立った三郎の顔が目の前に浮かぶ。彼は訳知り顔で嫌らしく笑っていなかったか?
まさか! 実の兄だぞ!
「もう好きにすればいい、許せないのでしょ? 好きになさいよ!」
両手で顔を覆って、茉莉花は泣いた。大嫌いだ、と。しくしくと、まるでベソをかく幼女のようだった。
必ず帰ってきて。
そう言って泣く彼女を置いて私は入院した。その彼女を――今まで放置したのは、私の方だったのか?
慎の内に吹き荒れた暴力的な風も何もかもが萎えていく。
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