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面白いもの……僕はヒトシくんに連れられて、その場所に来た。
そこは公園の脇……ヒトシくんが落下した木の前。
ここに……どんな面白いものがあるのだろうか?
「ホラ、見てごらんよ」
楽しそうにヒトシくんが木の上を指差した。
ゆっくりとその指の先を見ると……木の枝にしがみつき、その先に引っ掛かっている空きカンへと動いているユウヤの姿があった。
ブルブル震えながら枝の先に、必死に手を伸ばすユウヤ。
「おかしいよね……だってさ、僕が空きカンを取りに行かされた時と同じなんだよ?僕はこの後さ……こうされたんだよ」
突如形相が変わり、般若のような表情で枝の上のユウヤを睨んだ。
「僕は枝から落ちた……ユウヤくんに枝を揺すられて!!」
そう言うなり、ユウヤのしがみ付く枝に飛び掛かるヒトシくん。
「な、何だお前……やめっ……やめろ!!あ、ああっ!!」
ゆっさゆっさとユウヤの乗る枝を揺らし……ユウヤを枝から落とした。
地面に落下し、背中から地面に叩き付けられるユウヤ。
「いた……い、痛いよ」
涙を流しながら、ユウヤは唸っていた。
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