カンケリ

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僕は教科書を壁に投げ、ベッドに潜り込んだ。 頭から布団を被り、ガタガタと体を震わせる。 もう……このまま朝が来なければいいのに。 そんな事を考えて……夜1時を回るまで僕は震えていた。 カン……カランカラン……。 ん?何の音だ? いつの間にか寝てしまった僕の耳に入った、軽い金属が転がるような音……。 窓の外から聞こえる……。 僕はまず時計を確認した。 もう2時を回っている。 こんな時間に、一体誰が……酔っ払ったオッサンでもいるのだろうか? 窓を覆う、緑のカーテン。 その隙間から僕は、道路の方を眺めた。
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