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僕は諦めてアパートに帰る。
部屋に入り、電灯もつけずに部屋を眺める。
何が明るさを持っているのか、部屋は暗いにもかかわらず、それでも何があるのかは見てとれた。
誰もいない部屋の空気は冷えきっていて寒い。
僕は着ていたコートを脱いでベッドの上に放り投げると、ベッドに潜り込んだ。
布団を頭から被る。
布団もひんやりと冷たかったけど、しばらくすれば温まるだろう。
目をつぶって考える。
「ホントウの暗闇」はどこにあるんだろう?
いや、「心の闇」とかそういうんじゃなくて。
そういうんじゃなくて、僕はこの目で見れる「ホントウの暗闇」を見てみたいんだ。
布団が身体の熱で温まってくる。
暖かい。
このまま眠ってしまうのもいいかもしれない。
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