引越

2/3
前へ
/63ページ
次へ
京平 『早いね…急に引越どうした?』   響 『雨漏りが酷い(笑)それだけだよ。何かある?』   京平 『いくつか…仕事場に近いヤツでね…』   そう言うといくつか広げた。 しかし、響の目にあるファイルが映る。   響 『あの…棚の奥の難あり物件ってのは?』   京平 『あれは…客に出せない物件だよ』   響 『見せてよ(笑)』   仕事柄そんな物に惹かれる習性がある。   京平 『今…社長いないし…見るだけなら…いいか』   そう言うと京平は棚から取り出す。   たくさんの訳あり物件がある事に驚く。 その中でも取り分け、響を惹き付ける物件があった。   響 『これ…凄い条件いいじゃん?家賃書いてないけど…殺し?自殺?』   京平 『……あっ…それか…それは…無理だな(笑)引越た人間が一週間持たないんだよね…』   響 『お化け?か…』   京平 『そんな所だな…』   響 『俺は信じないし、感じないから平気かもな(笑)』   京平 『いや…そこは本当にヤバイ物件らしくてさ…どこの不動産も手を焼いてる物件だぜ…やめとけって』   響 『ちなみにいくらだ?』   京平 『社長に聞いてみるか……』   京平は席を立ち電話をかける……   響は感じないならわからんだろと…その立地条件にも惹かれていたが、それ以上に…何かに惹き付けられていた。   京平 『お前がその部屋に13日入れたら…家賃いらねってよ!』   響 『13日?!二週間かよ!おいっ!決めた!俺そこに引越よ』
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

283人が本棚に入れています
本棚に追加