第1章

5/6
前へ
/6ページ
次へ
その時だった、地面が大きく揺れ立っていられなくなり、僕は校庭にしがみつくようにしゃがむ。 周り中から悲鳴が湧き上がる。 5分くらい揺れていただろうか? 揺れが収まった。 僕はお爺ちゃんに学校で地震を身体に感じたら、全速力で屋上に走れって教わっていた通り、校舎の外階段を屋上に向けて駆け上がる。 屋上に駆け上がった僕は、息を整えながら周りを見渡す。 僕と同じように荒い息づかいで屋上に避難していたのは、全員スマホを持たせてもらえていない生徒だった。 僕は慌てて屋上から校庭を見下ろす。 校庭では校長先生を始め、先生や生徒全員がスマホを必死に操作している姿が見えた。 目を海の方へ向けると、黒い壁のような物が、学校の方へ近寄ってくるのが見える。 僕は大声で叫んだ。 「逃げろ――!!津波だ――! 」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加