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そして2歳になる頃には6歳児位の体躯に成長し、身の回りの事は大体自分で出来るようになりました。
しかし、ある日。
おじいさんが芝刈りから帰ってくると家の真ん中でこちらに背を向けて寝転ぶ桃太郎の姿が。おばあさんは何処かに出掛けてる様子です。
「桃太郎や、ばあさんはどこ...へ」
おじいさんは言いかけて気付きました。桃太郎の目の前で散らかっているゴミの存在に。
食べかけのおにぎりが2個ほど床に転がり、その包みである笹も近くに、そして何に使ったのか分からない丸められたちり紙達。
桃太郎はおじいさんに気付いてないのか、おじいさんが隠していた春画を三白眼の無表情で見つめています。桃太郎は普段こんな目をしていませんもっと精悍な良い目をしているはず、なのです。
そして、真面目で正直者で二人の言う事を何でも聞く良い子で...
絶句して色んな思考が巡るおじいさん。
桃太郎は春画をポイっと投げて肘をつきます。
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