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「な…何……これ?」
「大丈夫!?立って走れる?」
少女が声をかけてきた。やくざたちもさすがに彼女の登場は予想していなかったようで、戸惑っていた。
「おいっ!こいつもしかして、例の異能者じゃねぇのか?」
「やっば ほら、あんたも立って逃げる!」
「えっ?ちょ…まってーーーーーー!!!?」
いきなり走り出した彼女を、必死になって追いかける。
「おいっ!奴ら逃げるぞ!」
「ちっ…あいつには懸賞金かかってんだぞ!おえっ!!!!」
「了解」
「ちょっと…ちょっとまって~」
「ほら!ひな、走るよ!」
「まーたお姉ちゃん面倒ごともってきたってええええええ!?何でやくざ追ってきてんの!?」
「話は後!今は、走りなさい!やくがすぐそこまで迫ってきてるんだから!」
そう言って彼女らは、走っていく。そう、この状況を全く読み込めてない俺をおいて…。
「………って少しくらい待ったっていいよね?助けといて置いてく何てことしないよね!?」
「…何だ。居たんだ」
「俺の扱いひっど!まあ助けてくれた事は感謝するけど…」
「ん?」
「後ろ見てる?」
「後ろって言われても…うっっっっわ」
「待たんかテメーら!!!!」
そう。後ろからは、最近の科学を集結したと言わんばかりの自立型ロボットに乗って追いかけてくるやくざの姿があった。…何か顔怖いんですけど………。
「どーすんの!?」
「決まってるでしょ!」
彼女は立ち止まって、相手を見据えた。
「あいつらをぶっ飛ばすのよ!」
「はぁああああああああ!?」
「えぇぇぇぇぇぇ!?」
この発言には妹さん(へぇ~ひなって言うんだ)もびっくりなようで
「あ…危ないよお姉ちゃん!」
「あら?ひな、そんなに驚くことじゃないでしょ?」
「でっ…でもっでもっ、いつもと相手が違うよ?」
「問題ない!」
………彼女凄い自信満々で殺る気も満々なんだけど…ってかホントに大丈夫かこれ?
「あ あの~ひなちゃん?」
「気安く”ひなちゃん”だなんて呼ばないでください」
怖っ!このこら怖っ!
「まー大丈夫です。お姉ちゃんなら」
ひなちゃんが自信をもってそう言った。
なぜこの子がそんな事を言えるのか、それは後で知ることになる。
「さーてと。それじゃ いきますか」
そう言うと、彼女の前にあのまた青いシールドともうひとつ緑色のシールドが出てきた。
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