ウェディングドレスのプレゼント

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私の結婚相手の名前は若林 宏、3つ年上の30歳で、私は彼のことを、 「ひろくん」 と呼んでいる。 ひろくんは、私のことを、 「まなちゃん」 と呼んでくれる。 ひろくんは、私に対してよく気を使ってくれる優しいまじめな人で、一緒にいると何故か心が和んで安心する。 私は、ひろくんと一緒にいる時は、いやなことを忘れて楽しい時間を過ごすことができるため、ひろくんは私にとって、なくてはならない存在になっていた。 会社に入社して配属された職場にひろくんはいたが、グループが違い、担当プロジェクトが一緒になることもなかったため、仕事上密接な関係はなかった。 ある日突然、ひろくんから付き合ってほしいと言われた時、正直私はひろくんのことを気にも留めていなかったため、その時は良く考えもせずにお断りした。 その後、私はひろくんのことを気にするようになったが、職場でのひろくんは、周りの人によく気を遣い、周りの人がやりたがらない仕事でも快く引き受ける人だということがわかってきた。 ある日、私の担当プロジェクトが忙しくなり人手が足りなくなった時、ひろくんがヘルプでプロジェクトに参加してくれて、私が徹夜で資料をまとめなければならない日も、いやな顔ひとつせず一緒に徹夜して手伝ってくれた。 ある意味、まじめで要領が悪い人といった感じだが、でも、そんなひろくんの姿を見て、私はひろくんのことをよく見ておらず、人を見る目がなかったと後悔した。 そこで、ある日私のほうから、 「先日、徹夜で仕事を手伝ってくれたお礼がしたいから、一緒に食事でもしましょう!」 と声をかけた。 2人で食事をしながらいろいろ話をすると、ひろくんとは話が合い、楽しい時間を過ごすことができた。 それから、また一緒に食事しましょうという話になり、ひろくんとのお付き合いが始まった。 ひろくんとは、会社の帰りに一緒に食事をしたり、休日は映画を見たり、ショッピングをしたり、テーマパークで遊んだりと、ごく普通のお付き合いをした。 でも、お付き合いしているうちに、ひろくんの私に対するちょっとした気遣いが嬉しいと思うようになり、小さな幸せだけど大切にしたいと考えるようになった。 平凡なお付き合いでも何故か幸せに感じていた私は、この時間がずっと続いてくれたらいいなぁ…と思うようになっていた。
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