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(―――よしっ ミヤサカは『慣らし』) 本性を知ってみたいという動機だろうと、苦手な面会をすることには違いない。 心の中で呟くと、瑞希はやっぱり買い物に行こうと決めた。 家事を終えたら、街に出て、似合う服を探そう。 エステに行ってもいい。 みんなが羨むような結婚が目標なんだから、女度をあげて、気合いを入れていかなきゃ。 コーヒーを飲み終え、ひととおりの家事をこなすと、街に出た。 エステサロンは予約がいっぱいで行けなかったけど、ネイルをして、新しい服も買った。 気持ちを前向きにしなきゃと、自分なりに頑張った。 そんな週末を終えて、出勤した月曜日。 ミーティングで新しく割り振られた仕事に、瑞希は内心大きくため息をついていた。
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