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瑞希はため息まじりに、スケジュール帳に目を落とす。 今日の午後、和明と最初の打ち合わせだ。 (仕事、仕事……、しっかりして) 瑞希は自分に言い聞かせ、なけなしの気合いを入れてデスクに戻った。 そして昼休みを終えた、午後1時。 瑞希は営業本部の中にある、ミーティングブースにいた。 打ち合わせ用のテーブルがいくつか置いてあり、パテーションで仕切られてたここで、いつも営業との打ち合わせがある。 瑞希が部長に渡された資料を眺めていると、「ごめん、お待たせ」と、上から声が降ってきた。 和明が瑞希を見下ろしている。 少し硬い表情だ。 瑞希も同じような顔で挨拶を交わし、打ち合わせが始まった。
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