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私服は動きやすさ重視してたから、ユミクロが自分のクローゼットくらいに思っていたけど、それも見直した。
百貨店とファストファッションの店に行って、店員に見立ててもらった服を片っ端から買った。
そうしてやっと、見た目の改造が完了すると、瑞希はフルールの写真を変えた。
嘘のようにメッセージが届くようになったのは、そこからだ。
「うーん……」
大きく伸びをすると、瑞希はスマホを片手に後ろに倒れ込んだ。
(会いたい、かぁ……どうしよっかな)
フルールに入会して半年、瑞希は数えるほどしか面会をしてない。
会うのを躊躇してしまうのは、『慣らし』として最適だと会った、最初の男のせいだ。
出会い系とでも勘違いしたのか、すぐホテルに誘われ、それがトラウマになっている。
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