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(どうしよう)
思い付きのいたずらに、こちらが焦るなんて予想外だ。
声をかけようか迷っていると、意図せずミヤサカと目が合った。
咄嗟に瑞希は息を飲む。
それと同時に、ミヤサカの表情がふいに変わった。
一瞬驚いたような顔をした後、ほっとしたような顔へ変わる。
その表情に、瑞希の鼓動は大きく波打った。
(どうして……)
―――そんな顔をするの。
頭の片隅で思う瑞希の元に、ミヤサカが近付いてくる。
人のあいだを縫って、目の前に立たれると、その場の視線が集まった。
どくどくと心音が打ち付ける。
呆然と見上げた瑞希の目に、少し眉を下げた端正な顔が映った。
躊躇いがちな声が聞こえたのは、それから一呼吸置いてからだった。
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