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「こんにちは はじめまして」
簡単な挨拶の後、『美月』は「これからどうしますか?」と尋ねた。
「あぁ、そうだね
美月さんはなにか食べたいものはある?」
「いえ、特には……
ミヤサカさんは?」
「俺はなんでもいいし、美月さんに任せようと思って」
そう言った途端、『美月』のこめかみが引き攣ったような気がした。
(―――え?)
なにかおかしいことを言った?
内心慌てつつ『美月』を見つめると、視線から逃れるように、顔を背けられてしまう。
「…そうですか、ならどこか適当に入りましょうか」
その表情は、気のせいじゃなく硬い。
どうしたんだろうと思いつつも、歩き出す『美月』に合わせて、浩二も歩き始めた。
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