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隣を歩く『美月』の横顔を盗み見つつ、浩二は思う。
―――やっぱり美月に似てる、と。
メッセージのやりとりもあんな感じだったし、性格はちょっと難があるかもしれないけど、ここまで似てる女なんてほかにいない。
しばらくして、『美月』は居心地悪そうに、ちらりと浩二を見た。
(―――やばい、見過ぎた)
盗み見ていたつもりだったけど、いつの間にかじっと見てしまっていたかもしれない。
浩二は慌てて、視線を先に移した。
「……それで、どうしようか?
駅の近くで、どこか探す?」
「……私、一応何件か調べてきたんです。
ミヤサカさんがどこでもいいなら、そこに行ってもいいですか?」
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