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夜だって、疲れてるのに応えなきゃいけないことを、内心面倒に思っていた。
その気持ちも、きっと透けてしまっていたんだろう。
(……私………)
和明の気持ちを考えたり、寄り添おうとしていなかった自分に、瑞希はようやく気付いた。
「……心当たり、あった?」
ミヤサカの目が、静かに瑞希を捉える。
瑞希はひどく情けない気持ちで、小さく頷いた。
和明を責めるようなことばかり並べていたけれど、結局、問題を自分側に見つけてしまった。
あんなふうに言ったミヤサカは、それを見抜いていただろうし、呆れられただろうと思うと、瑞希は伏した顔を上げられなかった。
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