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「うん、そろそろ帰る お腹もすいたし」
「あ、そうだ
俺チョコ持ってるよ 食べる?」
「え、くれるの? ありがとう」
瑞希は喜んで神田からアーモンドチョコを一粒もらう。
疲れた体にはこれ以上なくおいしく感じて、笑顔になった。
「それ、うまいだろ」
鷹揚に言う神田に、瑞希は「うん」と頷く。
「じゃ、ごちそうさま がんばってね」
そう言って鞄を掴んだ途端、神田が慌てて「ちょっと待って」と言った。
「……なに?」
「さっきのチョコ、うまかっただろ」
「うん、そうね……」
何度も同じことを言われ、瑞希はなんだか嫌な予感がした。
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