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神田は「うまいだろ、そうだろそうだろ」と頷いたあと、わざとらしい咳払いをする。
「それでだな、芹澤くん……
アイ・ビーネットの広告なんだけど、この納期が今日中なんだ」
「……は? 知ってるけど……」
瑞希の顔が一気に歪む。
だけど神田は両手を顔の前で合わせてるから、そんな瑞希の表情を見ていなかった。
「……頼む! マジでやばいんだよ 手伝ってくれ!
神さま、仏さま、芹澤さま…!」
大きなため息をついた瑞希は、じろりと神田を横目で見る。
「なにそれ
チョコなんてくれるから、なんか怪しいと思ったよ」
「今度チョコだけじゃなくて、なんか奢るから頼む、手伝ってくれ
ほんとにマジでピンチなんだ」
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