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瑞希は目を開いたまま固まった。
試してみるって、なにを?
まさかセックスを?
彼の表情から冗談や揶揄だと思えず、瑞希は息を詰めた。
永遠に続きそうな短い間が流れた後、ミヤサカがふっと表情を緩めた。
「ほら、そんな顔してるじゃん。
いくら酔ってても、覚悟もないのに、そんなこと男に言うもんじゃないよ」
瑞希の酔いがさぁっと醒めた。
「……ごめんなさい」
ミヤサカの言葉はもっともだ。
いくらなんでも言い過ぎた。
うなだれた瑞希を見て、彼は弱った顔を見せた。
「わかってくれたらいいよ。
けど俺もちょっと言い過ぎた。ごめん」
謝られるとさらに居心地が悪くて、瑞希はどんな顔をすればいいのかわからなくなった。
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