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「わぁ……最悪じゃない……」 瑞希の口から、思わず同情の声が漏れた。 婚活サイトにいる男って、なんだか自己中心的なやつが多い気がする。 またそれが独りよがりだから、余計にたちが悪いんだけど。 (ササハラだって、自分の話したいことばかり話していたし……) そう思いかけて、瑞希はふと思考を止めた。 (あ、でも……) ミヤサカは違う。 自分のことはあまり話さないし、どんな話も聞いてくれる人だ。 (……やっぱり、ミヤサカって優良物件だったのかも……) 彼が瑞希と交際したがったことは、彼女にとってラッキーだったんだろう。 けれど彼がどうして瑞希と交際したいのか、考えてもその理由は一向に思い当たらない。
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