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「そっか。俺にはそういった経験がないからわからないけど、気分がいいものじゃないことくらいはわかるよ」
この雰囲気だと、今日も彼女の愚痴に付き合うことになりそうだ。
それで気が楽になるならと、浩二はひそかに覚悟を決めた。
だけど瑞希は「ま、いいんですけど」とふて腐れたように言って、唐揚げを口に放り込む。
「べつに嫌がらせされたわけでもないし、元彼とその子がうまくっていようが、そうでなかろうが、私にはもう関係ないですし。
ただ、見せつけられたことが癪に障っただけです」
それだって瑞希の本心なんだろう。
けれど前に話をした時もかなり元彼のことを気にしていたし、関係ないと言ってはいても、本当は苦しいのかもしれない。
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