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瑞希の考えはとてもまっすぐで、曇りがなかった。 忙しさに流されていたから、浩二にとって仕事はこなすもので、やりがいがあるものではなくなっていた。 彼女だって忙しいに違いないだろうに、その姿勢や考えは輝いて見えた。 「まぁそのせいで、怖がられたり気が強そうだとか言われるんですけどね。 元彼にだって『なんで結婚したいの』と聞かれたり、『仕事一筋なんだし、ひとりで生きていけるじゃん』って言われましたし」 瑞希は自嘲気味に言って、飲み物のメニューを広げた。 「なににしようかな」なんて呟いている瑞希は、逞しさとは無縁の、一介の女子にしか見えない。 (一人で生きていけそうなのと、仕事が好きなのとは違うだろ) 心の中で瑞希の元彼に反論するけど、瑞希はそいつを顧みなかったようだし、そう思われても仕方がなかったんだろうか。
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