モンタージュ

Ⅵ

うやむやにして行こうとした時、ミヤサカがつくった笑顔で否定した。

「いえ、仕事じゃなくプライベートです」

「え……？」

困惑した住井の声に、瑞希が心で発した声が重なった。

（ちょっと、なにを言い出すの……）

彼の発言に心臓が一段と騒ぎ出した。

瑞希の不安をよそに、ミヤサカの視線は和明に移る。

彼がすっと目を眇めると、和明が動揺を押し隠した声で尋ねた。

「……もしかして、芹澤さんと付き合ってるんですか？」

瑞希の心臓が早鐘のように打ち始める中、住井が「ええっ」と場違いな声をあげた。