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「もういいですよ、済んだことですし。 ……っていうか、私のほうこそ中座させたみたいになって、申し訳なかったです。 この埋め合わせはしますから、今日はここで。お疲れさまでした」 踵を返そうとする瑞希より早く、ミヤサカが一歩近付いた。 「待って。 遅いし、送っていくよ」 彼の口調は普段より少し強い。 だから瑞希も負けじと語尾を強くしてしまった。 「いえ。この時間ならいつもより早いくらいだし、平気です。 私に構わずもう帰ってください」 思った以上にきつい言い方になったのに、ミヤサカはまだなにか言おうとしている。 だから瑞希はこれ以上自分に構わないでと、遮るように続けた。 「もう行ってって言ってるでしょう。私なら平気です。 ……元彼が言ってたこと、ちょっと不意打ちだったから動揺しただけで、あんなの大したことないですから」
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