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「……そっか」 短く相槌をうった時、すぐそばで車が一台止まった。 ヘッドライトのまぶしさに目を眇めた時、浩二はいつの間にか足を止めていたことに気付いた。 「私がフルールに登録したのも、元彼を見返したい一心で……。 宮坂さんと付き合ったのも、あなた自身が好きだとか、心惹かれたとか、そういったんじゃない。 ただ……あなたのスペックがよかっただけなんです。 私のことをすごく買いかぶってくれてますけど、私は宮坂さんが思うような人じゃない」 瑞希はそこで口を閉ざした。 やがて「幻滅したでしょう?」と、揶揄を含ませた声で笑うから、浩二は穏やかな声で言った。 「そんなことないよ」 「……もう、嘘ばっかり」 「本当だって」
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